山並み
生態邑とは

 生態計画研究所&生態教育センターでは、1991年の設立以来、生態環境の保全と回復、生きものに焦点を絞った環境教育の実践、そして自然と共生する地域づくりを目指して、全国9カ所のフィールドで年間50万人を越えるみなさまへ、環境教育のプログラムを展開して参りました。

 一方、地球規模で環境や生物多様性の危機が現実化すると共に、足もとでは身近ないきものたちが絶滅の危機を迎え、早川町を始めとする中山間地域では、人の暮らしそのものが森と野生生物に飲み込まれようとしている今こそ、野生生物と共生する「生態地域づくり」の研究と、地域での推進が求められています。

 私たちは、このような時代の要請に応え、一歩ずつ地域の生態系(生物多様性)と、人々の暮らしや地域経済の持続可能性に貢献する為に、この早川フィールドミュージアムならではの資源を活用し、指定管理者として着地型・滞在型の交流観光を進める中で、パートナーシップ型の地域再生に取り組みたいと考えています。そして、利用者の皆さまには、「早川町森林環境保全基金」へのご協力(利用料に含まれます)や、この三里地区における「田園自然再生活動」のプログラムに、自然な形でご参加いただきたいと願っています。

生態邑とは

◆ 山梨県早川町とは・・・日本で最も人口の少ない町!

山梨県南西部に位置し、面積は370平方km、森林率96%。間の岳・農鳥岳など白根三山を始め、周囲を3000メートル級の山々に囲まれています。南アルプス特有の急峻な斜面では、日本で最後まで焼畑農業が行われていました。現在でも小さな集落が斜面に点在する「天空の邑」と呼ばれ、フォッサマグナとその断層、武田の金山跡などが随所に見られます。1万人を越えた人口は現在1300人を割り、全国有数の過疎と高齢化が進んでいます。

一方で、カシ林からブナ林、高山植物の生えるハイマツ帯までの生態系は、野生動物たちの宝庫でもあり、ホンドリス、ムササビ、モモンガ、ヤマネなどの小型哺乳類からニホンカモシカやニホンジカ、ツキノワグマなどの大型哺乳類までが、人間の生活域に活動していることが確認されています。また鳥類相も豊かで、町の鳥ヤマセミをはじめ、アカショウビン、オシドリ、クマタカ、イヌワシ、ライチョウなど、低山から高山までの鳥類が生息しています。